春
いよいよ春だね。
あいにく今日は雨だけど、オイラこうしてくもりガラスから外を眺めて、晴れた春の日に裏の畑で蝶々を追いかけてる自分を想像してるんだ。
ガラスがくもってて外がよく見えないから、いろいろ想像をめぐらせるのにはもってこいなんだよ。
オイラ、ロマンチストだからね。
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いよいよ春だね。
あいにく今日は雨だけど、オイラこうしてくもりガラスから外を眺めて、晴れた春の日に裏の畑で蝶々を追いかけてる自分を想像してるんだ。
ガラスがくもってて外がよく見えないから、いろいろ想像をめぐらせるのにはもってこいなんだよ。
オイラ、ロマンチストだからね。
無謀な話のつづきをしなきゃね。もう既に記憶が定かじゃなくなってきてるんだよ、オイラ。 いくら有能だっていってもネコだからね・・・。
そうそう、ニョマンはなんとか無事に出発したんだ。
それから2時間が経過。
ちゃんと間違えてなければもう着いてる頃だろうって、ご主人と一緒に携帯に電話して様子をきいてみたよ。
そしたら
興奮気味のニョマンの声。
無謀な話の続きがまだだけど、ちょっと先にご挨拶。
新年あけましておめでとうございます。
今日はバリの新年(ニュピ)なんだよ。
といっても日本のお正月とは全然違って、初詣とか、おせち料理とか、たこあげとか、こままわしとか一切ないんだよ。
バリのお正月はね、一日中外には出ず、夜は灯りをともさず、できればあまりしゃべらず、できればご飯も食べず、しずかに瞑想なんかして、家の中で過ごすんだ。
ずいぶん日本と違うよね。
ご主人が初めてバリでニュピを経験したときは本当にびっくりしたそうだよ。
いつものバイクの音や近所の人の話声とかが一切なくて、鶏の鳴き声しか聞こえないんだって。
特におどろいたのは、夜、カーテンを開けて外を見てみると、真っ暗で、目を開けても閉じても同じ状態だったことだって。明々としてたのは自分の部屋だけだったんで、急いで電気を消したそうだよ。
なんだか面白そうだよね。オイラもバリで瞑想してみたいよ。
でも今オイラたちは忙しい日本にいるからね。
「今日はニュピなので仕事休ませていただきます。」
なんてことは言えないんだよ。
そんなわけでニョマンはいつもどおり仕事に出かけていったけど、でも断食はするんだって。
仕事しながらよくやるよね。
オイラとご主人にはムリだよ。
でも、イスラム教徒の人なんか、よく言うけど、慣れると断食って気持ちいいらしいよ。ニョマンもそう言ってた。一度身体の中を空っぽにして、毒素を全部だしちゃうからかな。
断食かー。なんだかちょっと憧れるな・・・。
気がついたら2週間更新を忘れてたよ。まずいな。
でもその間、ちょっとした小ネタがあったよ。
おとついニョマンは、京都市内で毎月やってる「手づくり市」に出展してたんだ。
そういうことやってるって情報を仕入れたご主人が勝手に申し込んだもんだからさ。
準備期間なんてありゃしないんだよ。
「出展料3000円だけやし、まあちょっと様子見も兼ねて、行ってみたら。」
ってね。
でもさ、そもそも何を売るんだよ。
ニョマンの絵画って、何日間、下手したら数ヶ月とか、数年とかかけて、描いてるんだよ。フリーマーケットで売るのはどうかな・・・。
「似顔絵屋さんやったらいいんちゃう?5分とかでさっと描いて3000円でどうかな。」
とご主人。
そんなわけで、わけも分からないうちに、当日の朝を迎えたわけだよ。
これがその時の写真。
このダンボールの中には、今までに描いた小さめのアクリル画や、フレーム入りのスケッチが入ってる。
ガラスのフレームはとっても重いから大変だよ。
ダンボールの下には、前日ニョマンがホームセンターで500円で仕入れてきたちっちゃな荷物運び用のタイヤがついてる。
この状態で近鉄から京阪電車に乗り継いで、出町柳駅までいって、さらに知恩寺ってとこまで移動しなくちゃなんない。
荷物も大変だけどさ、ニョマンひとりで行ったこともない場所にたどりつけるのかな・・・。
オイラも一緒に行ってあげたいところだけどさ。この状態で、さらにオイラがこのダンボールの上に乗って、しかも電車に乗ってたら・・・間違いなくホームレスだよね。
言いだしっぺのご主人は仕事があって行けないっていうしさ・・。無謀だよね。
かわいそうなニョマン。
「いってらしゃーーい!」
あーあ。さっそくダンボールが斜めに傾いてズルズル地面をこすってるよ。下の500円のタイヤ、小さすぎるんだ・・・。
ニョマン必死でささえてる。
心配だな・・・。オイラとご主人は不安な面持ちでニョマンを送り出したんだ。
つづく・・・。