読みもの
ご主人がバリで買ってきたお土産は、壊れないように大量の新聞にくるまれてたんだ。
ご主人はそれらの用済み新聞を当然、ぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱に捨ててたんだけどさ。
ところが次の日、きれいにのばされて、こうして机の上に置かれてた。
ニョマンの仕業だよ。
オイラが座るのにちょうど良さそうだったから、こうしてうずくまってみた。
普段は机にのると「シッ」と怒られるんだけど、このときは、まるで小鳥が巣の中でうずくまってるみたいだったから、オイラの姿をみたニョマンは、怒るのも忘れて少し驚き、にんまりしていたよ。
新聞の話にもどるけどさ、考えてみたら、ニョマンにとってここは外国で、普段目にする文字のほとんどが読めないものなんだよね。
そんな環境で、自分の国の読み物があったら飛びつくのは当然なのかな。
毎晩ふとんにはいって、丁寧に1ページ1ページ、くしゃくしゃになった、いつのものだか分からないバリのニュースを読んでるよ。
そういえばご主人も、バリに住んでたとき、日本人観光客の置いていった「週刊文集」をくまなく読んでたらしいよ。今はそんなの絶対読まないのにさ。それほど日本語に飢えてたのかな。
オイラにはよくわからないけどね。あー、オイラもいつかバリへ行くのかなぁ。
